バランス感覚は毒をも喰らう

人にはメンタルモデルというか、マインドセットというか、「世の中はこういうものであるべきだ・あるはずだ」みたいな思いがあるのだと思う。それは幼少期から育てられていて、大人になると割と更新不可能なものとなって固定される。大人になってから立ち向かう世の中において、その思いに反することが連続すると、心的バランスをとろうとして、バランスをとる情報をとろうとするものだろう。「世の中は恥じらいがあるべきだ」と思っている人が、恥じらいのない開けっぴろげな世界に立ち向かうとどうなるか。恥じらい的な情報をほしがるだろう。「世の中は悪意や危険にあふれるもの」と思っている人が、皆善人面した世界に立ち向かったらどうなるか。危険や悪意、裏切りなどを好んで摂取するのではあるまいか。みんな現実に傷ついているのかもしれない。や、だから萌えとかケータイ小説だというつもりはないのだが。なんか感傷的な妄想になってしまった。