点ではなく線の思考を

104で電話番号を問い合わせた後、切ることなくその番号へ転送できるサービスができていたらしい。実際に利用して初めて知った。

「104番号案内サービス」の利用時に、電話番号が案内された後で、音声ガイダンスに従ってボタン操作をするか、あるいはオペレーターに口頭で依頼することにより、電話を切ることなく案内された電話番号へそのまま接続されるようになる。いったん電話を切って相手先電話番号へ電話をかけ直す必要がなく、メモの書き間違えなどを防ぐことができる。なお、本サービスの利用後、SMS(受信料無料)にて相手先電話番号も配信されるので、メールから簡単に電話をかけ直すことも可能となっている。(RBB TODAY

昨年12月からで、ソフトバンクのみらしいのだけれど秀逸だ。そもそも104の場合は電話番号を覚えて、切った後また掛ける手間と難しさがあったわけで、しかも携帯電話全盛の今では手元にメモがあることなんて滅多にない。複数人いたり複数携帯持っていればそれでメモできるが一人だとそういうわけにもいかない。そんなときに例の「ご案内します〜」の声と電話番号とともに「このままこの番号に転送しますか?」の声が来る。いいタイミングだ。実はこのサービス、63円も余計にとられているのだがそう滅多に使うものでもないし、あまり気にされないだろう。
まあそれはそれとして、ポイントは「相手の行動を線で捉えること」だろう。電話番号案内というサービスを提供者側の視点だけで考えていてもなかなか生まれてこない。利用者は、その前後にも何か連関した行動を取っているわけで、それを線で捉えることが重要になる。一般的にマーケティングは要素還元的に絞り込んで「点」を強くしていく側面があるので、こういう見方は失われやすい。心にとめたい。