プレゼンスタイル

大ざっぱに言って、プレゼンには二種類あるように思う。ひとつは、演説(しゃべり)が前提としてあって、その補足としてスライドを作っている形式。文字が少なく、絵が多いスライドができあがることが多く、みんなが「素晴らしいプレゼン」と思うのはこちら。ジョブズプレゼンとかもそうなのかもしれない。もう一つは、資料が先にあって、それを説明するためにしゃべるというプレゼン。極端に言うと、資料を読み上げるだけ。企業で一般に見られるプレゼンは、こちらで、あまり人気はない。
この二種類はただし優劣で決まるものではない。これは、決裁権者が目の前にいるかどうかの違い。決裁をする人が目の前にいるなら、その人を説得しさえすればいいので、伝えたいことがその場でもっともエモーショナルに伝わればよい。したがって、演説メイン、スライドはおまけ。しかし、多くの企業では、担当者がプレゼンを聞き、持ち帰って上申するので、その場で担当者だけ納得しても仕方がなく、上申したり、持ち帰って部長なりに説明をしなければいけない。このとき、資料は詳細である方がよい(話者によって内容がぶれることは好ましくない)。プレゼンスタイルというのは決裁スタイルの裏返しなので、その場に適したやり方で考えるのがよさそう。