普段は読まない「ku:nel」を読んでみた

たまに全然関心のない雑誌を買って読むことがあるので、それを今後ブログに書いておくことにした。今回は「ku:nel 2009年1月号」で、760円である。126ページ、厚さは5mmのわりには値段がけっこうする。

ku:nel (クウネル) 2009年 01月号 [雑誌]

ku:nel (クウネル) 2009年 01月号 [雑誌]

値段がけっこうするのは、おそらく広告が少ないからである。ざっと数えて広告は10(記事広告は除く)。出ている広告もナチュラル系のアパレルや化粧品など、ゆる系の女性あたりを狙っているのかなという印象。
多くの雑誌がそうであるようにこの雑誌にもコンセプトのようなものが掲げられており、「ストーリーのあるモノと暮らし」とある。すぐに終わる流行やら自分と遠い世界のことやらを追い求めませんよということか。うーん、マガジンハウスからこういうコンセプトの雑誌が出ているのが皮肉な感じだ。
雑誌の内容は、半径10メートルをいかに充実させるか、ということがテーマにあるように感じられた。「生活」という言葉がたくさん出てくるし、そうじ、ごはん、わが町、おうち、といったワードがポイントになっている。ロハスなんかにも近いところにあるが、割と古着文化とか和みたいなところにも寄っており、バブリーな感じはしない。おばあちゃんの知恵袋みたいな感じで、理屈っぽさもすくない。イメージとしては、マンガにおける買い物でよく出てくる、わら半紙の紙袋(そしてフランスパンがはみ出てる)。でも、実際こういうナチュラル系の無垢材インテリアでおしゃれに生活するにはある程度のお金がかかるだろう。100円ショップの半透明アクリルのグッズとか、買っちゃいけないわけだしね。そう考えるとやっぱりターゲットはわりと収入の高い人、しかもある程度若い人。やっぱりマガジンハウスなのだよなあ。本当は、それこそ普段100均でプラスティッキーな買い物をするような生活を、そのままのお金のかけ方で、豊かにするっていうことがいいんだろうけど、なかなか難しいかな。
わりとお金のある20〜30代の女の人が、先人の知恵を大切にしながら地に足のついた生活をする。こういう反消費な状況をそれでも雑誌に落とし込み、そこで紹介されるブーツは5万円くらいしているっていうのがなんか自己満足な感じというか、自己矛盾した感じで興味深い。