次の車輪

飛行機も年を取ると、その表面にはやがて小さな穴やひびが現れてくる。整備士は、定期的な保守点検でそうした問題を巧みに見つけ出すが、英国で開発中の、生物の自然治癒を模倣した技術を利用すれば、自己修復する飛行機が生まれるかもしれない。
英国工学物理研究会議(EPSRC)の研究者は、負荷がかかったり、傷がついたりしたときに樹脂成分を「出血」し、その後「かさぶた」を生成して傷を修復する複合材料を開発している。
これは、飛行機の安全性を大きく向上させ、飛行機の軽量化に向けた技術開発を促進し、バイオミミクリー(自然界のデザインから学ぶ科学)を航空業界に応用する可能性のある、革新的技術だ。(「自己治癒」する飛行機:「出血」して「かさぶた」を作成 | WIRED VISION

この記事を読んで、こういうブクマを書いたのだが、

かさぶたがかゆくなる機能も実装するのだろうか。なんだか生物の模倣に行き着くというのも、「所詮、自然を再発見しているに過ぎない」といわれてるみたいでさびしいな。あ、でも車輪は生物にはないのか。

考えてみると、自然において車輪という機構が存在しないのは、車輪が(ほぼ)平らな地面を前提にしているからではないかと思った。ということは、車輪というのはそれ自体で意味を持つのではなくて、平らな地面とセットになって価値を持っていると思われる。突然ここから話は飛ぶが、ネットというのはある種、時空間を超えているので、これは自然というものの基本発想を超えている(=平らな地面)。それとセットになった、車輪のような新しい価値が発明されるのかもしれないし、もうされているかもしれない。