壁の教育

いわゆる学校教育で教える実学的な要素として、その学問を使うと何ができるか、どう使えるかを教える事は非常に重要なんだけれども、実社会という点では、その壁をかならず教えるか、気付かせることが必要に思われる。(ここでの壁は限界という意味よりは、むしろそのことが物事や人を特定の方向に向けたりする作用力という意味。)というのは、「世界は何に制限されているか」「自分は(人は)何に制限されているか」ということを教えないと、物事の予想というか、どの壁によって何が起きており、その壁をどう取っ払うか/利用するかというところまで思考が至らないのではないかと思うから。たとえば人治の壁というのが政治学にはあるし、法律の壁というのが法律学に、物理法則の壁というのが物理学に、意識や認識の壁というのが心理学に、モラルや先入観の壁というのが哲学にあるというのをきちんと教えた上で、その壁が何をどう左右しているか把握し、変化する状況の中でどの壁を利用してどの壁をとっぱらっていって社会を編集していくかということに意識的になることが重要かと。というか、そのことにいまさら気付いて絶望した。絶望好き?