決定的な情報

風向きを変える、決定的な情報というものがある。商品購買においても、決定的な情報というのが何かというのは重要なことだ。たとえば、ある企業がコーポレートブランドのマークを作ろうとした。表現したいものは会社の熱意である。そしてその会社は火を扱う仕事をしている。たとえばこんなとき、アイデアとして炎をマークにすることになった。色はどうするか。当然、赤やオレンジの案が出るが、そこでこんな情報を出す。「いちばん熱い炎は、青ですよね?温度が高くなるほど、赤から青になっていく」この情報のあとでは、かなり青が選ばれやすいだろう。そしてさらに決定的な情報を出す。「ロゴというのは他者が見るためのものです。重要なことは、他者から見て熱そうに見えるかどうか、です」これで再び赤が選ばれるだろう。
さいきんはメディアの話を聞くことが増えた。メディアは数値化しやすくなり標準化され、それにしたがって議論もしやすくなってきている。「いつ」「どこで」そのメッセージを出せばいいのか。たしかにそれは大切なこと。しかしそれは半分。いつ、どこで、「何を」だすのか。そこにも決定的な何かがある。