効率と時間

新商品開発とか、ブランド構築というのは効率が合わないという理由で後回しにされがちだ。でも実は効率が合わないのではなくて、「いまの会計年度でみたときの効率」に合わない、つまるところ時間軸をどれだけ大きく取るかによって異なる。平たく悪意を込めて言うと近視眼的な効率論ともいえる。もしかしたら広告と販促というのも似た関係にあるかもしれない。ときおり、企業の会計単位が単年(度)ではなく5年くらいだったらどうなるだろうかということを思うことがある。あるいは、健全などんぶり勘定とか。会計なり、損得勘定なりのスケールというのは物事の決定の内容に大きな影響を及ぼす。スケールが小さく(短く)なれば、すぐに回収できそうな、見通しのついていることにしか取り組まなくなるし、ある程度長期だったり、どんぶりだったりすれば、何発か打ってみて大当たりを狙うとか、長期回収を目指すとかいう視点もでてきて、施策も自然に異なるはずだ。少し話は違うが、取り組みの成否と担当者の昇進を結びつけるか否かによっても異なる。取り組んだということ、そのプロセスの適合性だけで評価するか、その成果(これも短期長期あるが)を含めて評価するかでも、人々の行動は変わってくる。