CTR的世界観


DHCの広告。雑誌、新聞などの印刷メディアと違うのは、「DHC」のロゴがないこと(※発信者明示の決まりがあるので、一応ちいさく文字は入っている)。クリックしてもらうということに最適化した結果、会社のロゴは妨げになるという結果になったのだろう、ロジカルだ。しかし驚きだ、従来の広告人から見たら、企業ロゴが入っていない広告なんてあり得ないのである。なんてったってクリックしなかったら「DHCの広告だった」ことを覚えにくいのだから。もちろんリンク先はDHC。
程度は異なれど、テレビCMも「つづきはWEBで」みたいにして、最終的にたどり着くランディングページを目的地として広告が最適化されつつある。しかしこの場合に、会社ロゴによいイメージを(セットで露出して)貯めていくとか、いつか来る購買のために良いイメージをつくっておく、みたいなものをどう考えるか。ウェブブランディングの議論が盛り上がる日とかは来るのだろうか。CTRという測定指標がそのままであれば、この流れもそのままなのだろう(ちょっと前に記事があったけど、ブランディング=認知拡大みたいなことが書いてあって唖然とした)。そういう意味では、CTRで測るというゲームのルールを変えることさえできれば、まだまだ勝機はあるのである(誰に?)。