「両想い」

両想いという言葉を聞かなくなった。なんでだろうと一瞬思ったが、大人になってからは片思いさえあんまりなくて、好きであれば交際するor交際を申し込んで断られるのどちらかにすぐ決定されてしまうからか、と思った。両想いというのは「互いに好き合っているが、それを十分に互いに伝えてはおらず、付き合ってもいない」状態を多く含んでいるような気がする(付き合っていても両想いとは言うのかもしれないが。)「あいつら両想いだからな〜」みたいなセリフを聞いた頃が懐かしい。想いと結果がすぐに結びつくのは効率的だが寂しい。片思いや両想いという言葉は、想いと結果(この場合は交際)の間にある、ある種の冗長さであるけれども、それが失われるのもまた切ないというかなんというか。そういえば「めぞん一刻」とか、両想いという言葉が似合うな。便利さとこのあたりはトレードオフ