二つの「かんたん」

jkondoの日記を読んで、かんたんさについて以前ユーザビリティ調査をしたときのことを思い出したので軽く書いておく。UI開発などでは軽く「かんたん」という概念を口にしてしまうのだが、「かんたん」には似て非なる二つの意味がある。
ひとつは、「むずかしい」の対義語としての「かんたん」。初心者向けはこっち。もうひとつは、「面倒」の対義語としての「かんたん」。上級者向け。無駄を省いて素早くできるという程度の意味を指している。
ユーザビリティ関連においては、どちらの「かんたん」を目指すかによって、だいぶ意味が異なる。場合によっては、正反対の結果になることも珍しくない。なお、これらの調査は定性的になりがちであるが、ある程度の規模の企業であれば調査に立ち会っていない人の同意も取り付ける必要があるため、なんらかの指標を用いてかんたんさを定量化することをおすすめする。手数と時間は手頃な指標になると思う。