天下りと組織の成長

天下りについて先輩と話していた。官僚組織においては、同期として入った全員が出世できるわけではない。同期のトップが事務次官になる前に、他の人間はふるい落とされ、天下り先に行く。これが叩かれているわけだが、こういう状況はピラミッド型の組織であれば当然に起きることだと先輩はいう。そこで「じゃあ普通の企業はどうしているのか?」と聞くと、それは成長によって解消しているという。企業としての成長をすることで、ピラミッドを全体として大きくして、人員を吸収する。企業は、膨張の意志を持つだけはなくて、人員配置の要請からも成長を要請されているのだということがわかる。「じゃあ官僚組織も成長すれば天下りは起きないですね?」と聞いたら先輩は一言、「そうだよ。でもそれは戦争につながるけどな」。